


従業員が安心して働ける職場環境づくりが求められる中、「休養室」を設ける企業が増えています。
体調が悪いときや一時的に横になりたいときに利用できるスペースですが、法令で設置が義務付けられているケースもあります。
一方で、「うちの規模でも必要なの?」「休憩室と何が違うの?」と疑問を抱く企業担当者も少なくありません。
この記事では、休養室の定義や設置義務の条件、導入のメリット、快適につくるためのポイントをわかりやすく解説します。
※本記事はプロモーションを含む場合があります。
まずは、そもそも「休養室」とは何を指すのか、そしてよく混同される「休憩室」との違いを整理しておきましょう。
両者の目的や利用シーンを理解することで、導入の必要性がより明確になります。
休養室とは、貧血・頭痛・腹痛など突然の不調や妊娠中の体調変化時に、一時的に横になって休む必要がある場合に使用する部屋のことを指します。
「横になって休める」ことが特徴で、ベッドやリクライニングチェアなどを備えるのが一般的です。
特に女性従業員や妊産婦の健康保護を目的として、労働安全衛生規則でその設置が定められています。
| 比較項目 | 休養室 | 休憩室 |
| 目的 | 体調不良時の一時休養 | 食事・雑談・リフレッシュ |
| 雰囲気 | 静か・落ち着く・照明控えめ | 明るい・開放的 |
| 主な設備 | 簡易ベッド/リクライニング、カーテン、呼出ボタン | テーブル・椅子、家電、飲食可 |
休憩室は、昼休みや休憩時間中に従業員が気分転換を行うためのスペースであり、会話や飲食なども想定されています。
一方で休養室は、静かに休息を取るための場所であり、原則として体調不良者や妊産婦などが優先的に利用するスペースです。
このように、「休む目的」と「利用者層」が異なる点が、両者の明確な違いといえるでしょう。
次に、休養室が法的にどのように定められているのかを確認しておきましょう。特に中小企業では、「義務なのか任意なのか」が誤解されやすいポイントです。
労働安全衛生規則および事務所衛生基準規則(事務所則)では、常時50人以上の労働者、または女性30人以上の労働者を使用する事業場に対して、男女別の休養室または休養所を設けることを義務付けています。
これは、体調不良者や生理中の女性などが一時的に横になって休める場所を確保するための規定です。
ただし、必ずしも専用室を設ける必要はなく、随時利用できる環境が整っていれば問題ありません。
たとえば、応接室や休憩室に簡易ベッドやカーテンを備え、必要な場合に展開する運用も可能です。この場合、休養利用を最優先にするルール整備を徹底しましょう。
上記の人数要件を満たしていない場合でも、女性従業員を常時雇用している職場や、体力的負担の大きい業務を行う現場では、休養室の設置が推奨されます。特に妊娠中や出産後の従業員がいる場合は、法令上も休憩や健康保持のための配慮が求められています。
中小規模のオフィスであっても、応接室の一角などに簡易ベッドを設けることで法令上の配慮に対応することができます。
重要なのは、「必要なときに安心して休める環境」があることです。
義務があるにもかかわらず休養室を設置していない場合、労働基準監督署から是正勧告を受ける可能性があります。
また、体調不良時に適切な休養スペースがないことで従業員の安全配慮義務を果たしていないと判断されれば、トラブルや信頼低下を招く恐れもあります。
法令遵守の観点だけでなく、従業員の健康と企業イメージの双方を守るための備えとして、早めの検討をすることが望ましいでしょう。
法的な義務だけでなく、企業の経営や採用面においても休養室の整備には多くのメリットがあります。
ここでは、従業員・企業の双方の観点から具体的な利点を見ていきましょう。
オフィスで急な体調不良や疲労を感じたときに安心して休める場所があると、従業員の健康維持に役立ちます。
また、「少し横になれば回復できる」という環境があることで、無理に働き続けることによる体調悪化や生産性の低下を防ぐ効果もあります。
結果として、欠勤や早退の減少、業務効率の維持にもつながるでしょう。
特に女性従業員にとって、体調が変化しやすい時期に安心して休める場所があることは非常に重要です。
妊娠中のつわりや貧血、生理中の不調など、短時間でも横になって休めるスペースがあるだけで、働き続けやすさが大きく変わります。
また、休養室の整備は「女性が安心して働ける会社」という企業イメージを高める効果もあります。
出産・育児を経て職場復帰する従業員にとっても、体調を見ながら無理なく働ける環境が整っていることは心強いポイントです。
結果として、女性の定着率向上やキャリア継続の支援にもつながります。
求職者にとって、オフィスの設備や環境は企業選びの大きな判断材料です。
休養室を備えている企業は、面接や見学の際に「従業員を大切にしている会社」という印象を与えやすく、採用の場でもプラスに働きます。さらに、既存の従業員にとっても、「安心して働ける職場」は定着意欲を高めます。
休養室の設置は、見た目以上に“人を引き留める力”を持つ投資といえるでしょう。
近年注目される「健康経営」や「ダイバーシティ経営」の観点からも、休養室の設置は効果的です。
性別や年齢、体調にかかわらず誰もが安心して働ける環境づくりは、企業価値を高める取り組みとして外部評価にもつながります。
また、健康経営優良法人の認定や、採用ブランディングの面でもプラスに作用します。「従業員の健康を支える仕組みがある」という事実は社外への信頼発信にもなり、取引先や求職者に好印象を与えます。
従業員の健康を守る空間づくりを実現するには、法令に沿った設計と快適性の両立が大切です。
ここでは、設計・内装の観点から押さえておきたいポイントを紹介します。
休養室は静かで落ち着ける空間であることが大切です。
外部の音を遮る遮音性の高い壁材やドアを選び、照明はまぶしすぎない暖色系の光を採用するとリラックス効果が高まります。
また、温度や湿度の調整がしやすい空調設備を設け、季節を問わず快適に過ごせるようにしましょう。
応接室などと兼用する場合、照明はシーンに合わせて切り替え可能な調光式にするのがおすすめです。
利用者が安心して休めるよう、外部から中が見えないレイアウト設計が重要です。
施錠できるドアや、緊急時にすぐ対応できる呼び出しボタンを設置することで、より安全性が高まります。
人事担当者や総務が出入りしやすい場所に配置することもポイントです。
女性従業員だけでなく、体調不良になったすべての従業員が利用できるよう配慮しましょう。
ベッドの高さや配置、照明スイッチの位置など、誰にとっても使いやすいユニバーサルデザインを意識することがポイントです。
衛生面にも配慮し、タオルや消毒液、使い捨ての枕カバーなどを用意しておくと安心です。
このように、休養室は従業員の健康を守るだけでなく、企業の信頼性や採用力を高める要素としても大きな役割を果たします。法令を守ることはもちろん、「この会社でなら長く働けそう」と感じてもらえる空間づくりを意識しましょう。
出典:法人専門内装プロ(https://naisoupro.jp/)
法令に準拠しながら、限られたスペースで快適な休養室を実現するには専門的なノウハウが必要です。
設置条件を満たすだけでなく、オフィス全体の動線や空調・照明とのバランスを考慮することで、より効果的な空間づくりが可能になります。
大阪市内でオフィスの内装をアップデートしたいなら、「法人専門内装プロ」にご相談ください。
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難易度が高いと言われている「入居したままのリノベーション」にも対応しているため、日々の業務を止めることなくオフィスを改装することができます。
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| 屋号 | 法人専門内装プロ |
| 所在地 | 大阪市西区靱本町1丁目7番22号 |
| 対応エリア | 大阪市7区(中央区、西区、北区、淀川区、浪速区、福島区、天王寺区) |
| お問い合わせ | 06-6131-4950 受付時間:9:00~18:00 |
| 料金例 (内装工事 +付帯工事) |
ちょこっとリノベーション 35,000~100,000円 中規模リノベーション 100,000~600,000円 大部分リノベーション 1,000,000円 |
| 公式サイト | https://naisoupro.jp/ |
今回は、休養室の定義から法的義務、設置するメリットまでを紹介しました。
休養室は、従業員の体調変化に対応できるだけでなく、企業の信頼や働きやすさを高める重要な設備です。
義務の有無にかかわらず、「健康と安心を守るオフィス環境」を整えることが、これからの職場づくりの基本となります。
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