- オフィス環境
「職場での人間関係がストレス……」
「人の視線を感じてしまうようなデスクの並びで、仕事に集中できない……」
「オフィスが古く手狭になってきてデスク同士の距離が近い……」
あなたのオフィスでこんなお悩みはありませんか?
このように感じる場合には、職場での適切なパーソナルスペースが確保されていないのかもしれません。
人はパーソナルスペースを確保できないと非常にストレスを感じ、集中力が低下して業務効率まで悪くなってしまいます。
仕事に集中し、社内での人間関係を良好に保つには、パーソナルスペースの影響は大きいのです。
オフィスの改装や移転をお考えなら、このタイミングでパーソナルスペースを考慮したオフィスの内装に見直してみませんか?
こちらの記事では、オフィスのパーソナルスペースについて具体的に解説するとともに、パーソナルスペースを意識したオフィス作りのポイントや、人間関係をより良くするコツもご紹介しています。
オフィスでの人間関係を円滑にし、生産性を向上させたいとお考えの企業様は、ぜひ最後まで読んでみてください!
※本記事はプロモーションを含む場合があります。
人との関わりの中で、「ちょっ、距離感……っ!」って思うこと、ありませんか?
プライベートで、よく知らない異性に急にボディータッチされるとびっくりしますよね。
オフィスでも、デスクの距離が近すぎると妙に人の視線を気にしてしまって落ち着かなかったり、作業に集中できなかったりしませんか?
私も過去の職場で、こちらの状況を考えずにずかずかと踏み込んで来て人の作業を覗き込んでくる人がいて、ずっと嫌な思いをしていた経験があります。
これらも、「パーソナルスペース」が関係しています。
パーソナルスペースとは「他人に近付かれると不快に感じる空間のこと」で、パーソナルエリア、個体距離、対人距離とも呼ばれます。(※Wikipediaより)
他人が侵入すると心理的に不快感や警戒心、ストレスを感じてしまうような領域のことですね。私だけではなくみなさんも多少なりともその領域を持っているのではないでしょうか?
パーソナルスペースはアメリカの学者によると、相手との関係性によって以下の4つに分類されていて、それぞれ距離が異なります。
・密接距離(親子や恋人など)
→45センチ以下
・個体距離(親しい友人など)
→45〜120センチ
・社会距離(職場の同僚や上司、取引先など)
→120〜360センチ
・公衆距離(面識のない相手)
→360センチ以上
(※個人の性格や生い立ち、男女の違い、文化や年齢などによって個人差はあります。)
ビジネスにおいての適切なパーソナルスペースは、上記の4つの分類内の「社会距離」に当たりますので、1.2メートル以上、3.6メートル以内が最適なパーソナルスペース範囲だと分かります。
ということは、オフィスでのデスク配置や作業スペースのレイアウトも、個人と個人の間をだいたい1.2〜3.6メートルの距離を保って仕事をするのが理想的だということになります。
手を伸ばしても触れない距離ではあるけれども会話はできるような距離感ですね。
オフィスのデスクの配置は「社会距離」を意識したレイアウトにしてみましょう!
社員それぞれのパーソナルスペースを確保することで、ストレスなく各々の業務に集中できます。
快適なオフィスレイアウトで業務に集中できると生産性もアップしますし、対人ストレスが軽減されると社内の人間関係向上にも繋がります。
集中できるオフィス環境を作るには、作業時のパーソナルスペースを充分に確保した配置にすることがベストです。
デスクなどの業務中の個人間の距離は1.2〜3.6メートルを保って配置しましょう。
フロアの広さに余裕があるオフィスなら、デスクの位置を一定の距離が保てるように見直してみてください。より一層、集中力や業務効率の向上が期待できます。
ただ距離を確保するだけでなく、人と目線がずれるようなデスクの向きにしてみたり、机の形を変えてみることもひとつのアイデアです。
しかし、オフィスの広さは限られていますよね。
広さ的にどうしても距離を確保できない場合は、以下の方法で工夫することができます。
オフィスの広さ的に充分なデスク間距離を確保できない場合のアイデアとして、デスクとデスクの間をパーテーションで仕切る方法があります。
仕切ることで物理的に視界を遮り、距離が近いことが気になりにくくなります。
自分の周りが仕切られていることによって落ち着いてデスクに向かうことができるので、より業務に集中でき、効率アップが期待できます。
新型コロナウイルスの流行以降、感染対策としてデスクにアクリル板パーテーションを設置するオフィスも見受けられますが、デスクには不透明なパーテーションもおすすめです。
透明ではない仕切りは作業に不要な視覚情報を遮ることができるため、よりパーソナルスペースを守られている感覚で作業に集中できます。
視界に入ると気が散ってしまうようなものや人の視線を感じにくくすれば、緊張感や対人ストレスも軽減されますね。
オフィスの移転や内装工事をしなくても、現状のオフィスでできる方法です。
テレワークが普及し始めてから、オフィスにテレワーク用の個人集中ブースを導入している企業をたびたび見かけるようになりました。
上の写真のように天井から周囲が囲まれた個室のようなブースや、パーテーションでゆるく周囲を囲った半個室ブース、サークル型などさまざまなタイプがあり、オフィスのデザインに合わせて選ぶことができますよ。
このように周囲の視線を遮り、目の前の業務に没頭できる集中ブースは、まさにパーソナルスペースの確保による集中力を発揮できる空間。
オフィスで人々の存在感が気になって集中できないときに使用できるブースがあると、精神的にも物理的にもパーソナルスペースを確保できます。
普段は個人デスクで作業し、リモート会議時や一人で考察したい作業のときには集中ブースを利用するなど、使い分けも可能です。
現オフィスのデスクの配置はそのままで、新たなスペースに集中ブースを設置するだけでできますので、オフィス全体を改装する必要がないことがメリットです。
ただし、デスクとは別空間に充分なスペースがオフィス内にあることが前提になります。
デスクの席と席を区切らずに、自由な席を選んで座るフリーアドレス制を取り入れる方法です。
今日は一人で仕事に集中したい!というときに、自分がストレスなく仕事ができるような座席を自由に確保できるスタイルだったら働きやすいですよね?
反対に、人に業務を教えながら作業をしたいときや、社員同士で相談しながら仕事を進めたい日には、コミュニケーションをとりやすい座席を選ぶこともできます。
このように臨機応変に自由な席を選べるフリーアドレス制は、パーソナルスペースを確保する充分なスペースがないオフィスにもおすすめです。
パーテーションや個室ブースを設置するとどうしても圧迫感を感じやすくオフィス内が狭く感じてしまいますが、フリーアドレス制は好きな席に座って自分のパーソナルスペースを保ちながら、オフィス内も広々と使えることがメリットです。
パーソナルスペースを考慮し、集中して仕事ができる快適なオフィスを作るには、理想を形にできるような新しいオフィスへと移転してみるのもアリです。
オフィスが古く、社員数が増えて手狭になってきたなぁと感じる企業は、思い切って移転を検討してみてください。
新しいオフィスになると、社員数に合わせてパーソナルスペースを確保できる条件の物件を初めから選ぶことができるため、理想的なオフィスを作りやすく、より快適になって満足度も上がるはずです。
パーソナルスペースをうまく利用すると、仕事をする上での人間関係をより良好なものにすることができます。
ここまでは、パーソナルスペースを確保して一定の社会距離を保つことで、集中したい作業や考察、クリエイティブな業務を行う際には最適だとお伝えしてきました。
しかし、人とコミュニケーションをとる場合、ずっと一定の社会距離を保ったままでは「私は相手に踏み込みません」という意思表示と捉えられ、逆効果になりうることも。
円滑に会話や情報共有ができなかったり、スムーズに仕事が進められなかったりしかねません。
私の身近に、近寄るなオーラ全開で誰も寄せ付けない雰囲気の人がいまして、その人にどうしても伝達事項があるのに話しかけると露骨に嫌な態度を取られてうまくコミュニケーションがとれなかったことがあります。
社員同士で連携してスムーズに仕事を進めたいときや、商談時などお互いの意見を交わすような場面では、逆に互いのパーソナルスペースに近付く方がいい場合もあるのです。
いやぁ、改めて感じますが、仕事上の人間関係って難しいですね。
私が「コミュ力高いなぁ」と感じる人って、相手との距離感を測るのが上手な人が多いです。
苦手な人とも笑顔でうまく立ち回っていたり、人と仲良くなるのがうまかったり、仕事の成績も優秀。
彼らは相手のパーソナルエリアを敏感に感じ取っていて、人との最適な距離感を保ってトラブルを回避しながら付き合っているんですよね。
ビジネスでも相手とのパーソナルスペースを意識して接することは、対人関係を良好に保ち、円滑なコミュニケーションをとれるコツだと私は思います。
例えば、付き合いの浅い仕事関係の人や、会って間もない新入社員ともっと仲良くなりたい!という場合。
先述したパーソナルスペースの分類の中の「個体距離」に近付いて話してみましょう。
ビジネスでの人間関係では1メートル前後が目安でしょうか。
「社会距離」から「個体距離」内に入ることで、より相手と仲良くなれたり親密な関係を築きやすくなります。
会話の流れや相手の様子を見ながら距離感を掴む必要はありますが、私自身もお客様との信頼関係を深めたいあと一歩というときにこのテクニックはよく使います。
他人事のような接客ではイマイチ説得力がないし、あと一歩踏み込んで会話して相手との心の距離も近くなれば、お客様の警戒心を和らげ円滑にコミュニケーションを取ることができて、お互い気持ちよく仕事が進んだりするものです。
営業マンが重要な取引先との商談を成功させたいときなどにも使えるテクニックです。
こういったことが自然にできる人は何気なくやっていますが、意識してみると実は相手とのパーソナルスペースが深く関係していることが分かりますよね。
また、オフィスでのミーティングで、和やかな雰囲気で親密に議論したい場合には、テーブルの形状や座る位置を意識してみましょう。
会議テーブルで隣同士や斜め前に座って相手との距離を縮めることでパーソナルスペースに近付き、心理的にコミュニケーションがとりやすくなります。
テーブルの形状は丸テーブルだとより参加者全員と親密に意見を交わしやすいです。
反対に、会話時であっても相手のパーソナルスペースに入り込みすぎない方が良好な関係を保てる場合もあります。
例えば部下がミスをして厳しく指導したい場合。
現代では、パワハラやセクハラ問題はうるさく言われるようになりましたよね。
厳しくといっても、至近距離で怒鳴り散らすように注意しても、今の時代ではただ恐怖感を与えるだけでパワハラだと捉えられかねません。
注意されている部下にとっては自分のパーソナルスペース内に上司が入ってきたことに威圧感を感じてしまうだけで、恐怖や不快感が先行してしまい、伝えたい内容もきちんと伝わりません。
ビジネスシーンで社員に指導をするときは、相手との距離を保って冷静に話すように意識してみましょう。
こちらの伝えたいことが伝わり、部下のストレスは不必要に溜まり過ぎず、社内の人間関係もより良好になるかもしれません。
ただし、人によってパーソナルスペースの範囲は異なるので、相手をよく見極めて相手に合わせた距離感を把握することが大切です。
職場でのパーソナルスペースを確保することで、集中力が高まったり、社内の人間関係をより良好なものにできることが分かりました。
また、パーソナルスペースは相手や状況に合わせてうまく利用することができます。
オフィスでは、
・一人で考えたりクリエイティブな作業に没頭できるような、集中力を維持できる個人スペース
・円滑にコミュニケーションを取り合い、良好な人間関係の中でアイデアを生み出せるような環境
その両方を兼ね備えているオフィスが作れると理想的ですね!
これからオフィスの内装やデスクの配置を見直そうとされている企業は、この機会にパーソナルスペースを考慮してみてください。
社員数に対してのオフィス面積が手狭に感じる企業は新しいオフィスへ移転してもいいですね。