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商業施設やオフィスなどに必須のエレベーター。
エレベーターに鏡があるのをよく見ますが、なぜ鏡があるのか知っていますか?
「身だしなみを整えるため?」
「カゴ内を広く見せるため?」
「犯罪防止のため?」
実はどれも違うのです。
今回はエレベーターに鏡がある意外な理由を紹介します。
この記事を読んで、知人とエレベーターに乗ったときにうんちくを語ってみてくださいね。
※本記事はプロモーションを含む場合があります。
エレベーター内に鏡が設置されている理由は、車いすの方やベビーカーを引いた方が乗り込んだときに後方の状況を確認するためです。
車いすの方がエレベーターに前向きに乗り込んで、その場で回転ができない場合、後ろ向きにエレベーターを降りることになります。
その際に後方の様子がわからないと他の人にぶつかるなどして危険なので、前を向いたままでも後ろの状況が分かるように鏡が設置されているのです。
ちなみに、エレベーターの保守業務を行っている三菱電機ビルテクノサービスが2005年に調査した情報によると、正しい理由を知っていた人の割合は800名の有効回答のうち19.6%だそう。
そのほかの回答として集まったのは以下のような結果でした。
・犯罪防止のため(20.6%)
・後から乗ってくる人を確認するため(7.3%)
・身だしなみを整えるため(5.0%)
また、「知らない・考えたことも無かった」との回答が最も多く、36.5%に上りました。
車いすの方と一緒にエレベーターに乗る際は、鏡の前に立って視線を遮らないように気をつけましょうね。
鏡を設置していることによって、車いす、ベビーカーユーザー以外にも恩恵があるようです。
狭いエレベーターの場合、どうしても閉塞感を感じることがありますよね。鏡があるおかげで閉所恐怖症の方にとっては狭さが和らぐ効果があるそうです。
ここからは、エレベーターと鏡についてさらに豆知識をご紹介します。
車いすの人のためにエレベーター内に鏡があることが分かりました。
では、鏡の設置がないエレベーターは違法なのでしょうか。
答えは「NO」です。
駅などの公共交通機関では、エレベーター新設の際には鏡の設置を省令で義務付けているようです。しかし、一般の建物では法律や省令で定められてはいません。
中には各地方自治体ごとに福祉のまちづくり条例にてルールを定めているところもあるようですよ。
破損時の危険性や防火上の観点から、エレベーターに設置する鏡の素材には決まりがあります。
傷がつきにくく映りが綺麗な「合わせミラー」、薄くて軽量な「ステンレスミラー」が代表的です。
合わせミラーは強い衝撃を与えるとまれに割れる可能性もありますが、フィルムによって貼り合わされているので破片が飛散せず安全です。ステンレスミラーに比べて費用が安く、映りが綺麗なため多く利用されています。
ステンレスミラーは金属でできているため割れる心配がなく、長期間使えるのが特徴です。また、腐食もしないため水で濡れても問題ないため、濡れやすい場所や湿度が高くなりがちな場所でも問題なく使用できるのがメリットです。
エレベーターには車いすマークの付いたボタンが設置されていることがあります。
これを押すと、2基以上のエレベーターがある場合、鏡が付いたかごを呼び出すことができます。
また、扉の開閉時間にも違いがあります。普通のボタンを押した場合、開閉時間は3~5秒ほどですが、車いすマークのボタンは、車いすの人が乗り降りしやすいように開閉時間が10秒ほどに設定されています。
「早くエレベーターが来てほしいから」と通常のボタンと車いすボタンを押すと、かえって輸送の時間が伸びてしまうため、必要がない人は車いすボタンを押さない方が効率がいいようですね。
駅やビルなどで扉が2か所あるエレベーターを見たことがある方も多いと思います。あのエレベーターは「ウォークスルー式」や「スルー型エレベーター」、「貫通2方向型」などと呼ばれています。
エレベーター内に扉を2か所設けることにより、車いすを回転させたりバックで降りる必要がない設計になっています。
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今回はエレベーターの鏡についてご紹介しました。
エレベーターに鏡が設置されている本当の理由は、車いすの人が安全にエレベーターを利用できるようにするためでした。
今後車いすの人とエレベーター内で一緒になったときには鏡を防がないようにしたいですね。